『ツルネ ―風舞高校弓道部―』 早気(はやけ)なんて簡単に治る

 『ツルネ ―風舞高校弓道部―』の主人公が早気(はやけ)という、言わばイップスと呼ばれる状態になり苦しむことが描かれています。

早気とは、弓は満を持してから矢を放つわけですが、その途中で放たれてしまうという状態の事です。

狙いなど付けられなくなるので、これに罹ると非常につらいと思います。

特にクラブ活動の場合、個人戦ならまだしも団体戦になると、的に当てることがほぼできなくなるため、周りに迷惑を掛けるからです。

 

しかし、結論から言いますと、射形が乱れているだけなので射形を正せば直ります。

そもそも、弦や矢を握るという誤った射形をしているのです。

弦を親指の付け根の位置で挟み、肘から先全体を内側に捻りゆがけの溝に入れます。

これによって弦ごと矢が固定されます。

引き分け(弓を満を持してといわれる状態にしていく動作)をすると、手首に力が入っていなければ、手首より先が弓側へ引っ張られます。

肘より先を捻り、手首から先が弓側へ引っ張られるために矢は弦と弓から離れなくなります。

握ってしまうと肘より先の捻りがうまくいかず、手首に力が入り弓側へ引っ張られることもありません。これによって途中で弦がゆがけから外れてしまうのです。